巷では「葉巻は乾燥すると味が落ちる、辛くなる」と言われている。が、具体的にどう不味くなるのか、どれほどのスピードで崩壊していくのかを身をもって体験した人は少ないはずだ。
・・・じゃあやるしかねえよな!この俺が!!(狂気

ってことで葉巻を2本用意して検証することとする。一つはヒュミドールで管理。もう一つは机の上に放置して管理(管理なのか?
ちなみに、今回の検証に使用する葉巻は「タバカレラ・コロナ」
理由は安い葉巻だから。そして仮に結果がすさまじいことになったとしてもメンタル・財布共にダメージを抑えるためだ。
ちなみに結論を言うと驚くほど味わいに変化が出た。それでは検証レポートをどうぞ。
注意: 今回の検証は、あくまで『管理の重要性』を再認識するための実験です。葉巻の適切な湿度管理を推奨するものです。
ルール説明
ってことで検証に際しての公式ルールの説明だ。
ルール1
公平を担保するために同じ箱(同じロット)のタバカレラを使う。
一つはセロファンを剥がしてヒュミドールにて加湿管理(湿度は約70%)
もう一つはセロファンを剥がして室内の机の上に放置。期間は共に一週間。ちなみに季節は春。
ルール2
両方の葉巻を吸い比べる。その上で二つの葉巻の味わいの差を感じる。
ルール3
最後まで吸う。どんな結果になろうとも葉巻と葉巻を巻いた人へのリスペクトを忘れてはいけない。お残しは厳禁と肝に命ぜよ。
1日目

初期の状態だ。これから生贄もとい実験台となるタバカレラ君である。
タバカレラ自体、かなりパリッとした質感の葉巻だ。箱出しの時点でやや乾燥気味。つまんで見るとわずか弾力がある程度。ここからの変化はどうなるか・・・?
1週間後
1週間経った。当たり前だがヒュミドールで加湿管理したタバカレラについては湿度は一定で管理している(湿度約70%)
気温についてもヒュミドールを押し入れ等に入れていたので18度前後で比較的安定していた。
ただし、机の上で放置したタバカレラは全く違う条件だ。毎日湿度が変化する状態。晴れた日は湿度が60%ぐらいだった。ただし雨が降った日は湿度が80%近くなった時もあった。連日、湿度の急激な上下にさらされる状態だ。あと、部屋の気温については15度から23度ぐらいをを行ったり来たりって状態。
ちなみに、最終日の部屋の気温は22度で湿度は62%だった。
外見を比べる。

左の方がヒュミドールで加湿したもの。右の方は机の上に放置したものだ。
ぶっちゃけるとぱっと見はほとんど差はなし。ただし、触ってみると差を感じる。机放置タバカレラの方は手触りが若干硬い。特にフット部分を触ると露骨にわかる。
カットしてみる

それでは吸ってみるとしよう。どっちがどっちなのかをわかりやすくするために、机放置タバカレラの方はリングを外している(右側)
カットは共にフラットカット。写真で見てもわかりにくいかもしれないが、机放置タバカレラの方はカットしたキャップ部分が細かくばらけて飛び散った。ヘッド部分に割れ等は発生していないので一安心。
着火

それでは着火する。着火についても違いが出た。
机放置タバカレラ(右側)は水分が飛んでいるのか着火が早い。体感、加湿した葉巻(左側)の半分ぐらいの時間で着火が完了した。
味わいの変化を確かめろ!!!
ここからが本題だ。2本のタバカレラの味わいを比較しつつ書いていく。
ちなみに味わいには明らかな変化が出た。
着火後

加湿して保管したもの(下段)についてはウッド、ナッツ感、干し草のような香りと味わいと胡椒のようなスパイス感が感じられる。
で、机放置タバカレラ(上段)は着火後から明らかに違う。
ウッド、ナッツ感が明らかに薄い。このあたりはモロに差を感じる。味わいがぼやけてドライな印象だ。味わいの薄さに関しては吸ってる途中に一瞬だけ少しだけマシになった時もあるが基本的に薄い。あと、スパイス感というよりもトゲトゲしい刺激感が出ている。
副流煙に関しては、どことなく紙を燃やしたような香りと変なトゲトゲしさを感じる。あと、煙の量についても放置したものは少ない。
ちなみにだが机放置タバカレラの方がドローが若干固い。個体差なのか放置して水分がなくなって葉巻自体が固まったのか?まあ理由は不明。多分後者だとは推察される。
序盤

加湿して保管したものは着火後と同じくウッド、ナッツ、スパイス感が感じられる。
で、机放置タバカレラは着火後に引き続き味わいがおかしい。なんかうっすらとしたスパイス感と謎にアーシー。明らかな味わいの薄さと違いを感じる。なんというか、味わいの美味しいところがぽっかりと抜け落ちている。全体的にスカスカな味わいだ。
ちなみに後味もなんか変だ。刺激感が若干舌の上に残る。あと、喉に引っかかるイガイガ感を感じる。味わいが薄くなるだけでなく雑味感が出ている。
中盤

加湿して保管したものはウッド、ナッツ、控えめなシナモン感と胡椒感。ライトな味わいで吸いやすいと言える。
机放置タバカレラはほんのわずかなウッド感とナッツ感。そしてメインに感じるのはちょっと青くさい草のような香りとシナモンっぽいスパイス感。あとアンモニア感が強く出始める。
また、序盤から感じていた喉に引っかかるイガイガ感はより強くなる。あとなんか辛い。辛さについてもスパイスっぽい辛さじゃなくて変な刺激感による辛さだ。さらにはちょっと嫌な感じのする苦味も感じはじめる。
副流煙については紙を燃やしたような香りとアンモニア感。刺激感が強くて結構しんどいレベルだ。あいやー。
終盤

加湿保管したタバカレラは薄いナッツ、ウッド感、シナモン感、胡椒のようなスパイス感が薄くでる。そして後味には若干の苦味が出る。うん。まあタバカレラの味わいだ。
一方、机放置タバカレラはどことなくアーシー、わずかな鉄っぽさ、紙を燃やしたような香りを感じる。また刺激感からくる変な辛さは相変わらず。そして後味に渋みと苦味が同時に出る。また、中盤で感じたアンモニア臭も強く感じる。
味わいの総括
ここらで両者の全体的な味わいをまとめる。
・加湿保管タバカレラ:ウッド、ナッツ、干し草感、胡椒やシナモンのようなスパイス感。
・机放置タバカレラ:薄いウッドとナッツ感、青臭い草感、シナモンのようなスパイス感、アーシー、鉄、紙を燃やしたような香り、アンモニア感、辛さ。
・・・どうだろうか。再確認できたと思うが味わいの美味しい部分が完全に抜け落ちている。とにかくスカスカな味わいに変化した。味の密度感が明らかに違う。それでいて雑味感や刺激感が全体的に強めに出た。吸い比べてみると味の違いは明らかだ。
また、両者を比べて、煙の量にも明らかな違いがあった。机放置タバカレラは煙の量も密度も低い。ドローが少し固い分、強めに吸ったが変わらずだ。
なぜ味わいが変わる?
ここらで、机の上に葉巻を放置するとまずくなるメカニズムを解説する。
1.オイルの揮発
葉巻の豊かな香りや甘みは、タバコ葉に含まれるオイルが重要な役割を果たす。放置すると水分と共にこのオイルも一緒に空中へ逃げてしまう。結果、葉巻の香りが喪失する。そして、葉巻の煙が枯葉、紙を燃やしたような香りになる。あと、一度抜けたオイルは後から加湿しても二度と戻らない(当たり前
つまりは葉巻が◯んだ状態になる。
2.乾燥による燃焼温度上昇
乾燥は、葉巻が不味くなる直接的な原因と言われている。放置して葉が乾燥すると火が回りやすくなり燃焼速度が変わるだけでなく、燃焼温度が高くなる。高温によってタンニンやアンモニア成分が強調され、喉に刺さるような刺激が発生する。
3.葉巻の構造変化
葉巻は「フィラー」「バインダー」「ラッパー」が絶妙な密度で巻かれている。放置して乾燥すると、水分の揮発等で葉巻内部に隙間ができたり詰まったりする。結果としてドロー(吸い込み)のバランスが崩れ不完全燃焼の原因となる。今回、机放置タバカレラのドローが若干硬かったことについてはこの構造変化が起きたものと推察される。
まとめ
ってことで葉巻をそのまま放置すると「たった1週間で劇的にまずくなる」ことがわかったと思う。
・葉巻が持つオイルの揮発
・乾燥により葉巻の水分が抜ける
このダブルパンチが葉巻を一瞬にしてダメにする。なので葉巻を適切な湿度と温度で管理するということはめっちゃ大事と言える。
みんなは俺みたいなことやるなよ!!!
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